- 2020.03.10
- 明るい白髪染め
暗い白髪染めで黒っぽくなった髪を明るくする3つの方法と無理のない提案
白髪染めを続けてきているお客様からのご希望で、
「今の暗い色から、できればもう少し明るい白髪染めにしたい」
ということ。それなりに多いご希望です。
ただ、白髪染めで暗く黒っぽくなっている髪を明るく染めなおすことには、いくつか問題があるため簡単ではありません。
白髪は、明るく染めれないともよく言われています。お客様にも「白髪染めでは明るく染めれないんですよね?」とも聞かれます。
美容室で「白髪は暗くしないと染まらないよ」と言われ続けて、ずっと暗めに染め続けてきている方は多いです。
そして「やっぱり明るくしたい」というご希望。
出来ないことはありません。白髪染めで暗くなりすぎた髪を明るくすることは出来ます。
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ここでは、
- なぜ白髪染めで暗くなっている髪を明るくするのは大変なのか?
- 暗い白髪染めで黒っぽくなっている髪を明るくする3つの方法
- その後の明るい白髪染めをしていくときに大切なこと
を中心に、僕がこのようなご希望のお客様によく提案することなども交えて、詳しく紹介していきます。
まず、知っておいて欲しいことは「どんなヘアカラー剤で暗い白髪染めをしているのか?」ということです。
とても重要です。場合によっては、明るく染めなおすことが不可能となることもあるからです。詳しくは、こちらをご覧になってご自身がどのタイプか知っておくと良いです。
白髪染めで暗くなっている髪を明るくするのが大変な理由
白髪染めで色持ちが1番良いのも黒です。暗ければ暗いほど白髪はしっかりと染まり色持ちが良いです。
左の黒い白髪染めは白髪もしっかりと染まっています。右の明るい白髪染めのブラウンは、白髪の部分は少し浮いた感じの仕上がりとなっています。
「黒は白髪もしっかり染まり色持ちが良い」
逆に言い換えると、暗く染まっている髪を明るくしようとしても、明るくなってくれないということです。
普通の黒髪(白髪染めをしていない状態)を明るくするのとは訳が違います。
普通の黒髪は、明るめのヘアカラー剤で髪の持つメラニン色素を脱色しながら、明るく染めていくことができますが、暗めの白髪染めをしている場合はそうはいきません。
メラニン色素の脱色も必要だし、暗い白髪染めヘアカラー剤の濃い染料(色素)の脱色も必要となります。
2つの作業が必要となるのですが、これがまた1度の施術でキレイに簡単にとはいかないのです。
暗い白髪染めヘアカラー剤の染料は、すごく濃く発色し、髪にしっかりと定着します。
黒髪を明るくするヘアカラー剤(おしゃれ染め)では、この濃い染料を脱色しながら、髪色を明るくしていくことが出来ません。
黒い白髪染めで2回黒く染めた毛束を、明るいおしゃれ染め(ファッションカラー)で染めてみると、下のようになります。
黒く染まっている部分は、全く明るくなっていません。しかし、白髪染めをしていない根元部分は、普通に明るくなっています。
根元が明るく毛先が暗い。これ、ご自宅で明るめのホームカラーで明るくしようとして、やってしまいがちなよくある失敗例ともいえます。
新しく伸びてきた根元は黒く染まっていないのに、その根元まで明るいカラー剤を塗ってしまい、そこだけ明るくなってしまうのです。
「暗い→明るく」は、いろいろと注意が必要なんです。
明るく出来ない原因は暗めの白髪染めに含まれる濃い染料
白髪をしっかりと染めるための染料で濃いブラウンが多く含まれています。
白髪染めヘアカラー剤には必ずこのブラウンが含まれていて、白髪と黒髪をある程度同じ仕上がりにするために、必要不可欠の染料となります。
これがないと白髪は染まらないけど、これがあるから明るくするのが大変となってしまうわけです。
下図を見てください。
左の暗い白髪染めは濃い染料の割合が多く、黒髪を明るくする力は弱いですが、白髪を暗くするのが得意なのです。
この濃い染料が邪魔をするので、白髪染めで暗く黒っぽくなった髪を明るく出来ないと言われます。
じゃ、明るめの白髪染めで暗くなっていなければ、明るくしていけるのかというと、これも微妙なところです。
明るい白髪染めヘアカラー剤にもブラウンが含まれているので、黒く染まっている髪から明るくするよりはしやすいですが、簡単にダメージなく明るくできるわけではありません。
白髪染め(ヘアカラー剤)に含まれる濃い染料とは、そういうものなのです。
暗い白髪染めで黒っぽくなっている髪を明るくする3つの方法
明るめのおしゃれ染めを普通に使っても、明るくならない暗い白髪染めもやり方次第で明るくすることはできます。
無理なく明るくしようとなると、時間(半年〜1年以上)は必要ですが、徐々に明るくしていくことはできます。
でも「はやく明るい色にしたい」という方も多いので、ここで紹介する3つの方法は短期間(1〜3回ほどの施術)で明るく染めなおすものです。
わかりやすく、下記のようなテスト用の毛束を用意しました。
- 黒髪に対して白髪は30%
- 1番黒く染まる白髪染めヘアカラーで2回染めている
この黒く染まっている白髪の毛束を使って明るく染めなおす方法を説明します。
1,ブリーチ剤で濃い染料とメラニン色素を抜いて明るくしていく方法
よく使われる1つの方法です。
髪を明るくする。染まっている髪の染料(色素)を脱色する。ということしか出来ませんが、明るくすることが1番得意なのがブリーチです。
暗い白髪染めの染料を強力に脱色してくれます。下の画像は、ブリーチ剤を塗って20分自然放置して、明るくした状態です。
かなり明るくなっています。明るさとしては、ここまで明るくなればベースとしては出来上がりです。しかし、かなりのダメージが出ます。
あとは、上からヘアカラーを重ねて自然な明るい色に仕上げていくだけです。下の画像は、ブリーチで明るくなった髪に明るい白髪染めを調合して染めたもので、ブリーチする前の毛束と比較したものです。
黒染めとブリーチ後と比べると、オレンジの色味も収まりキレイに明るい仕上がりになっています。
ブリーチ剤で明るく染めなおす場合は、
- ブリーチで暗い髪を明るく脱色(髪の状態、希望の明るさにより回数増加)
- オンカラーで希望の仕上がりにする
最低でも2回のカラー施術が必要となります。
ブリーチ剤を使った施術のメリット・デメリット
【メリット】
- 短時間で暗くなっている髪をかなり明るい状態にできる
- 透明感ある仕上がりが希望の場合のベースにもできる
ブリーチ剤は脱色力が強く、短時間で明るくすることができます。また、グレージュなどの透明感あるヘアカラーやピンク、ブルーなどの高彩度カラーのベースになります。(ブリーチの回数も必要となる場合もある)
【デメリット】
- とにかく傷む。髪への負担が大きい
- ダブルカラーの施術になる
- 施術が難しい
- 希望の仕上がりにもよるがかなり色落ちが早い
かなりのダメージがあります。ブリーチを使う以上、このダメージは避けれません。また、ブリーチ後にオンカラー(上からさらに重ねて染める)が必要となるため、さらに髪への負担が掛かります。
それと、脱色力が強いため、黒く染まっている部分と新しく伸びてきた根元部分との境目の塗り分けが難しいです。
また、ブリーチ後のオンカラーでも全体を均一に仕上げるためのカラー剤の塗り分けなど、技術と経験も必要となります。
そして、1番のデメリットが色落ちです。ダブルカラーやブリーチオンカラーをしたことがある方はわかるかと思いますが、色落ちがすごく早いです。
ブリーチ後に上から重ねて染める色にもよりますが、明るい色になればなるほど色落ちが早く、暗ければ暗い色ほど色持ちは良くなります。ただ、せっかく明るくした髪を暗くしてしまっては、ブリーチで明るくした意味がなくなってしまうわけです。
それなので、最終的にどのくらいの明るさに仕上げたいのかにもよりますが、色落ちが早いため、その後のヘアカラーでも毎回全体染めをしていないと、キレイな状態をキープしづらいといえます。
これは、毎回毛先まで負担が掛かるということです。
【ブリーチで暗い髪を明るくする方法がオススメの方】
- かなり真っ黒に白髪染めしている方
- 白髪があっても透明感あるカラーにしたい方(かなり明るい色にしたい)
- とにかくすぐに明るくしたい方
- ダメージを気にしない方
【ブリーチを使わない方がいい方】
- ダークブラウンでの白髪染めをしている方(他方法がオススメ/後述)
- ダメージを気にする方
- 色持ちを気にする方
- 縮毛矯正やパーマをしている方
ブリーチした髪というのは、かなりのダメージがありヘアカラーの定着が悪く、染めても染めてもすぐに明るく色落ちしてきます。
しっかりトリートメントをすれば元に戻るということはありません。
また、ブリーチ前の髪の状態次第では、ブリーチ施術自体が(おすすめ)出来ないことも。縮毛矯正をしている髪へのブリーチはダメージがかなり目立ちます。パーマの場合は落ちてしまうこともあります。
僕は、ブリーチを使って明るく染めなおすことはほぼありません。お断りすることもあります。
髪は伸びてくるので時間を掛ければリセットできますし、短いスタイルにカットすれば解決するかもしれません。
しかし、ダメージが目立った髪の状態でしばらく過ごすというのは、かなりのストレスがありますので、僕はおすすめできません。
2,脱染剤で濃い染料を抜いて明るくする方法
脱染剤とは、白髪染めで暗く染まっている髪内部の染料だけ脱色することを目的としたもので、2種類あり大きく違います。
- 暗く染まっている髪の中の染料を主に脱色するタイプ
- 暗く染まっている髪の中の染料だけを分解するタイプ
ここでは、1,のタイプの脱染剤で明るくする方法の紹介です。このタイプの脱染剤は、染料の脱色だけのように思いますが、地毛のメラニン色素も脱色されます。
ブリーチほどではありませんが、暗く染まっていない地毛も明るくなるということです。
ブリーチよりは脱色力の弱いブリーチと考えておいてください。
脱染剤を黒くなっている髪に塗布
暗い白髪染めの染料を脱色してくれます。下の画像は、脱染剤を塗って20分自然放置した状態です。
黒から赤味の強い色に変化します。黒と比べるとだいぶ明るさを感じるレベルになります。
ただ、暗く染まっていない地毛の部分も脱色され明るくなります。
あとは、ブリーチ同様上からヘアカラーを重ねて自然な明るい色に仕上げていきます。下の画像は、脱染剤で明るくなった髪に明るい白髪染めを調合して染めたもので、脱染する前の毛束と比較したものです。
黒と比べるとキレイに明るい仕上がりになっていますが、ブリーチで明るくした髪と比べると少し暗めの仕上がりにはなります。
ブリーチの毛束と比べてみます。
脱染剤を使った施術のメリット・デメリット
【メリット】
- 短時間で暗くなっている髪を明るい状態にできる
- 地毛の脱色がブリーチより少ない(ブリーチ剤と比べて)
脱染剤もブリーチ同様、暗くなっている濃い染料を脱色することができます。また、地毛の脱色はブリーチよりは少ないため、少しですが髪への負担も抑えられます。
【デメリット】
- ブリーチ剤の次に髪の負担が大きい
- 赤味が強く出る
- ダブルカラーの施術となる
- 施術が難しい
- そんなに明るい仕上がりにはならない
染料を主に脱色するとはいえ、それなりにダメージがあります。ブリーチよりは傷まないけど、ブリーチに近いくらい傷みます。
また、ブリーチ同様にヘアカラー剤の染料も破壊するので「根元は明るい白髪染めで毛先の暗い部分は脱染剤」というような同時進行ができません。地毛と暗くなっている部分の境目をなじませることができないのです。
境目に明るい白髪染めと脱染剤を重ねても、脱染剤の作用が勝つのでうまく馴染ませることは出来ません。キレイに仕上げるためにはダブルカラーが必要であり、時間も髪への負担も掛かります。
それと「強い赤味」が出ます。ブリーチ剤であれば、この赤味も1回である程度脱色できますが、脱染剤だと明るくなると同時に赤味が強く残ります。
この赤味を抑えるためにも上から重ねて染める必要が出てきます。そして、赤味を打ち消すために色を重ねるので、仕上がりもそこまで明るくはなりません。
【脱染剤で明るくする方法がオススメの方】
- かなり黒く白髪染めしている方
- ブリーチした髪に黒い白髪染めをしている方
- とにかくすぐに明るくしたい方
- あまりダメージは気にしないという方
【脱染剤を使わない方がいい方】
- ダークブラウンでの白髪染めをしている方(他方法がオススメ/後述)
- ダメージを気にする方
- 色持ちを気にする方
- 縮毛矯正やパーマをしている方
ブリーチよりは明るく出来ないですが、ブリーチに近いダメージがあるので施術前の髪の状態に左右されます。
もともとブリーチしてあった髪を白髪染めで黒くして、また明るくしたい場合はブリーチよりもこの脱染剤の方が、少しはダメージを減らせますが傷むことには変わりありません。
脱染剤という名称から「染料だけを抜く」「地毛のメラニン色素は抜けない」だからダメージも少ないと思われがちですが、成分的にはほぼブリーチ剤と変わらないです。
僕の中では「ブリーチよりは少しだけダメージも少なく、脱色力も弱いブリーチ」という位置付けであり、ブリーチ同様に滅多に使うことはありません。
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3,1番明るいファッションカラーで回数を重ねて明るくしていく方法(無理のない提案)
これは、暗く染まっている髪内部の染料を脱色することはほぼ出来ません。結論から言って、仕上がりはほとんど明るくなることはありません。
それでは「やる意味がないのでは?」となります。
しかし、暗く染まっている髪の状態、白髪染めしてきた施術履歴などにもよりますが、徐々に明るくしていくことは可能です。
暗めの白髪染めを続けてきた方の多くは、何も真っ黒に染めていたわけではありません。多くの場合が「暗めのダークブラウン」であり、完全な黒ではないからです。
下の画像を見てください。
左の方は、完全に黒い白髪染めです。右の方は、ダークブラウンで暗いですが黒ではありません。
左の方を隠して、右の方だけを見ると黒く見えるかもしれませんが、比べると違いがわかります。
白髪染めで暗く染めていて「もう少し明るくしたい」というご希望の方の多くは、右の方のような暗めのダークブラウンの場合がほとんどです。
このような場合は、ブリーチ剤や脱染剤は使用せずにファッションカラーで対応することが多いです。髪への負担は極力少ない方がいいという考えで無理のないご提案となります。
(僕の場合はですが)
暗い白髪染めをしている髪を徐々に明るくしていく
1度の施術で明るくはなりません。明るくなる方もいますが、多くの場合は2〜3回のご来店で徐々に明るくしていきます。
その間、伸びてきた根元の白髪も染めながら、同時進行で暗くなっている毛先を明るくする施術をしていきます。
ダークブラウンで暗めに白髪染めをしている毛束をファッションカラーを調合して明るくしていく過程です。
1回目の施術では、ほんのり明るくなった程度ですがここが大事です。2回目につながるベースとなります。そして、2回目の施術である程度明るさを感じる仕上がりになります。
上の画像は、目安となりますが徐々に明るくなっていきます。
(モデルさんは違う人物であり、明るく仕上がる目安です)
ファッションカラーを使った施術のメリット・デメリット
【メリット】
- ダメージがブリーチ剤や脱染剤と比べて少ない
- 自然な明るさに
- 赤味が目立ちにくい(出ることもある)
- 根元の白髪染めと同時進行できる
ブリーチ剤や脱染剤での施術は髪への負担が大きすぎます。白髪が気になっている方は、定期的なヘアカラーをしていくため明るくした後のことも考えておくことが大切です。
そのためには、ダメージはなるべく抑えなければ、次の施術(白髪染め)につながりません。
また、一気に明るく脱色していくと赤味が強く出てしまうことが多いですが、その赤味もそこまで目立つことは多くありません。
また、白髪染めヘアカラー剤に含まれる染料を分解しないので、新しく伸びてきた根元の白髪染めと同時進行できるので、ダブルカラーの必要がありません。
【デメリット】
- すぐには明るく出来ない
- すごく明るくは出来ない
- 施術が難しい
明るくする前の髪の状態にもよりますが、1回目は期待するほどの明るさには及びません。回数が必要となります。
また、脱色する力はブリーチと比べると弱いので、明るさに限界があります。
伸びてきた根元の白髪も同時に染めてはいけますが、1回目の施術では暗い毛先がそこまで明るくならないため、毛先より根元の方が少し明るい仕上がりになります。
根元を暗く染めてしまっては2回目の施術につながらなくなるので、1回目はどうしても少しですが根元の染め上がりが明るく感じます。
(ほとんどの方が気にならないレベルの差です)
こういった仕上がりの計算が必要なため、施術が簡単ではありません。
【1番明るいファッションカラーで明るくする方法がオススメの方】
- 暗い白髪染めだが真っ黒ではない方
- すごい明るさを求めているわけではない方
- ダメージを気にする方
【1番明るいファッションカラーを使わない方がいい方】
- かなり明るくしたい方(透明感がほしいなど)
- すぐに明るくしたい方
- ダメージを気にしない方
とにかくすぐに明るくしたい方は、ブリーチや脱染剤での施術でないと難しいです。また、仕上がりに透明感を求める方も。
そもそも、白髪染めヘアカラー剤で透明感は出せません。もともと透明感のある白髪を染めるということは、透明感を失っていくと考えてください。
→『白髪染めに透明感を求めるのは間違い?白髪の量で仕上がりも全然変わる』
暗い白髪染めから明るくしたいというご希望のお客様の場合、この方法で徐々に明るくしていく方法を僕は使います。(全ての方ではありませんが)
白髪でお悩みのたくさんのお客様を施術してきて思うのが、皆さん定期的に白髪染めをするので、髪や頭皮の負担を気にする方も多いということです。
また、白髪染めをされるお客様の年齢的にも髪質や毛量の変化も気にされています。
なるべくなら、ダメージは少なくご希望の明るめの白髪染めを続けていくことが大切と考えています。
また、この施術で明るく染めなおすことができない場合もあります。
【2〜3回施術しても明るくならない方】
- 毎回毛先まで暗い白髪染めをしている方
- とにかく黒い白髪染めの方
- ホームカラーで自宅で暗く白髪染めをしている方
- ヘアマニキュアや白髪染めトリートメントをしている方
今まで毎回暗い白髪染めで全体染めをしている方は、この方法では明るくなりづらいです。濃い染料が重なって定着しているためです。
真っ黒に染まっている髪にはブリーチ剤や脱染剤が必要となることが多いです。
また、美容室ではなく自宅で白髪染めを続けてきた方は、黒でなくてもヘアカラー剤がかなり重なっていたりして、中々明るくなってくれないことも多いです。それと、染めムラなどもあり1度でキレイな仕上がりにならいことが多いです。
それと、白髪染めトリートメントを使い続けてきた場合も明るくなりづらいです。自宅で白髪染めトリートメントを使う時に注意してほしいことがあります。
自宅で白髪染めをしている方は、髪の施術履歴が複雑なことが多く、1度の施術でキレイに仕上がるかどうかは、実際にやってみないとわからないことがほとんどです。
2度、3度と施術してもカラーチェンジできない部分があったりと、明るくならない原因がわからないこともあります。
『自宅で市販の白髪染めを使うときに絶対に知っておいてほしいこと』があります。
「暗いから明るく」になった後も大事!白髪染めを続けていく上で知っておくべきこと
「暗くなっていた髪が明るくなったから終わり!」ではありません。白髪も黒髪も伸びてきますので、その後も定期的な白髪染めが必要となります。
ここからが大切です。
明るくなったから「また自宅で白髪染め」は失敗につながりますので、絶対にオススメしません。
たまにあることが、
- 明るめのホームカラーを使い、明るくなった毛先まで染めてしまい再び暗くなってしまう(染料が重なる)
- 次に違う美容室で白髪染めをして、思ったより暗くなってしまう(施術履歴がわかりづらい)
- 白髪染めカラートリートメントの併用で、毛先まで暗くなってしまう。
例外もありますが。
→『美容室とホームカラーでの白髪染めを併用するときの注意点』
白髪染めで明るくできないわけではありません。それなりに明るくもできますし、明るく染めている方も多いです。
暗い白髪染めでも明るい白髪染めでも、髪と頭皮の負担はゼロではありません。特に明るい白髪染めは、ヘアカラー剤に含まれるアルカリ成分が髪のダメージに影響するので、しっかりとケアをしていくことも大切となります。
暗い白髪染めを続けてきたけど「やっぱり明るくしたい」というご希望の方は多いです。暗い髪色が好みの場合は別ですが、ずっと暗い色というのも飽きますし、明るい髪色で柔らかい雰囲気に憧れることもあります。
明るめに変えていくことを美容室で断られたり、オススメされなかったりすることから、自宅で明るく染めなおそうとして失敗する方もいます。
「白髪染め=暗め」というわけではありません。
今、暗く染まっている方は、まずは美容室で相談してみてください。
また、白髪でお悩みの方には絶対に知っておいて欲しい「ケアの大切さ」があります。
→『白髪染めを定期的にする方に頭皮ケアの大切さを知ってほしい』
それと、ご理解頂きたいことがあります。
はじめての美容室、はじめてのお客様。どんな髪の状態でもご希望通りに明るく染め直せるわけではありません。
長く通っていただいているお客様であれば、髪への施術履歴はわかっています。しかし、はじめてのお客様は完璧に把握することはできないのです。
実際、お客様ご自身でも髪への施術履歴というものは、記憶が曖昧な場合も多々あります。確かな記憶があったとしても、使ってきた薬剤の成分や特性まではわかりません。(わからなくて当然です)
お客様から髪の施術履歴を聞き、触ったり、濡らして確認したり、今までの(美容師の)経験からいろいろと予測は立てます。
それでも、やってみないとわからないこともあります。
そして、美容師はお客様の大切な髪に取り返しのつかない大きなダメージが出そうな時は、お断りする場合もあるし、違う提案をさせていただくこともあるということはご理解ください。
取り返しのつかないダメージが出てしまってからでは、美容師としてできる最善策が「切ること」しかないのです。
白髪染めで明るく染めることは簡単なことではありません。
それなので、少し考え方を変えてみることも大切です。
白髪があっても上手にヘアカラーを楽しんでいる方も多いです。