- 2020.03.04
- 明るい白髪染め
暗い白髪染めをしている方が明るくできない4パターンを完全解説
白髪染めをしている方で暗めに染めている方は多いです。
というよりも、白髪を暗めで染めることしか知らない方が多いです。
黒やダークブラウンなどの暗い色で白髪染めすることのメリットもあります。暗い色が好みという方もいます。
(→『白髪を黒く染めるメリット』を紹介しています)
しかし、中には
- 本当は明るくしたい
- 明るめの白髪染めに変えたい
- 暗いのに飽きてきた
など、白髪染めでも明るく染めたいというご希望の方もいます。
黒い(暗い)白髪染め、白髪染めで暗くなっている髪を明るくするのは簡単なことではありません。
明るくなりづらい状態の白髪染めをしている4パターンを紹介します。
これを知ることで、今後の白髪染めヘアカラーの方向性を考えやすくなるはずです。
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白髪染めで暗くなった髪は明るく染めづらい
まず、白髪染めでもおしゃれ染めでもヘアカラーは、暗ければ暗いほど、濃ければ濃いほど色持ちが良く、カラーチェンジしづらいものです。
特に白髪染めはブラウンの発色が濃いので、明るく染めなおすことが簡単ではありません。
白髪を染めるヘアカラー剤にはいくつか種類があり、次のカラーチェンジが困難となるヘアカラー剤もあります。
暗めに白髪染めをしていて、やっぱり明るくしたいと考えている方は、ご自身がどのパターン(白髪染めヘアカラー剤)に当てはまるかチェックしてみてください。
最も多く使われる白髪染めで暗くしているパターン
美容室でもドラッグストアでも、一般的に白髪染めで1番よく使われているのがこのアルカリ性酸化染毛剤です。
この白髪染めは、暗いのから明るいのまで幅広く対応できる万能なヘアカラー剤です。色味の幅もあり、おしゃれ染めに1番近い感覚で白髪染めが出来て、色持ちが良いのも特徴です。
このアルカリ性酸化染毛剤で暗く(黒く)染めている方は、明るくなりづらいです。
また、白髪染めでも明るくしたというご希望を叶えるために必ず使われるのも、このアルカリ性酸化染毛剤です。重要なヘアカラー剤として覚えておいてください。
現状の髪の明るさや、今までの白髪染めの施術履歴にもよりますが、暗めであればあるほど、染めてきた履歴が長ければ長いほど、明るく染めづらくなってきます。
なぜ暗めで染めていると明るく出来ないのか?
色持ちが良いというのには理由があります。
それは、髪の内部で染料が発色し定着するからです。
(詳しくは『アルカリ性酸化染毛剤の白髪が染まる仕組み』をご覧ください)
髪の内部で発色した染料は、酸化していくことで分子が大きくなっていき、髪の外に抜けづらくなります。
また、暗めの染料は色が濃く発色し、色持ちがさらに良いかわりに、その分明るくしづらくなるのです。
明るくしていくことは可能
明るくする方法はあります。ただ、必ずしもキレイに明るくなるかはやってみないとわからない部分もあります。
例えば、美容室で毎回この白髪染めヘアカラー剤で暗めに染めていたとすると、ご希望の明るさにもよりますが1回でキレイに明るくするのはきびしいです。
明るくしたいと考えているなら、必ず美容室で相談するべき状態です。
「暗い→明るく」は、簡単なことではありません。明るくしづらい理由を理解したうえで、必ず美容室で相談するべきです。
ヘアマニキュアで暗い白髪染めをしているパターン
ヘアマニキュアで白髪染めをしている方で、もっと明るく白髪染めしたいと考えている方は注意が必要です。
ヘアマニキュでの白髪染めをしている方の多くは、
- 髪と頭皮に負担なく白髪染めしたい
- 髪が細く傷みやすい
- 髪にハリ・コシ・ツヤがほしい
- 酸化染毛剤にアレルギーがある
など、見た目の仕上がり(明るさや色)より、髪と頭皮を最優先に考えている方がほとんどです。
なぜヘアマニキュアで暗く染めていると明るく出来ないのか?
髪と頭皮に負担がない理由があります。それがメリットであり、明るく出来ない理由でもあります。
ヘアマニキュアは黒髪を明るくしたりする脱色作用がありません。そのため、アルカリ性酸化染毛剤と違い髪表面のキューティクルを開くことはしません。
また、髪の内部にあるメラニン色素を破壊することもありません。
だから、髪の負担がありません。
(詳しくは『ヘアマニキュアの白髪染めの仕組み』をご覧ください)
キューティクルを開かないので、髪の内部に染料を入れることはできず、髪表面に染料がイオン結合し定着します。
内部ではなく表面をコーティングするようにして、白髪を染めていくのです。
髪の毛とイオン結合するだけでなく、お肌にも同じように染料が定着してしまうので、頭皮に着けることができません。
それなので、根元数ミリ空けて塗っていきます。頭皮への負担はありません。
髪をコーティングするヘアマニキュアは、他ヘアカラー剤の浸透の妨げとなり、明るく染めづらくなってしまいます。
ヘアマニキュアでずっと暗く染め続けている方も、明るくするのは簡単ではありません。
明るくしていくことは可能
ただ、色持ちが良いとはいえない白髪染めヘアカラー剤で、シャンプーするたびに色が薄くなっていきます。
髪の状態やヘアマニキュアでの施術履歴にもよりますが、明るい白髪染めに変えていくことはできます。
ただ、1度の施術でキレイに明るく染めるのは、無理だと考えておいてください。それに、完全に均一にキレイに明るくなるかはやってみないとわからないです。
ヘアマニキュアは、傷んでいる部分と健康な部分で染まり具合が違うため、明るくしていこうとした時にその差が出てきます。
それなので、複数回施術は必要となることがほとんどです。
もしくは、白髪の量やヘアマニキュアの色落ち具合によっては、明るくしていく施術はせずに、伸びてきた根元を徐々に明るめにリタッチしていく方法もオススメです。
時間は掛かりますが、ヘアマニキュアに求めていた髪と頭皮への負担を少なく、明るくしていくことができるので。
ヘアマニキュアからの急なカラーチェンジはオススメできません。ヘアマニキュアで染まっている部分をカットしながら、時間を掛けてカラーチェンジしていくことがオススメです。
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白髪染めカラートリートメントで暗くしているパターン
白髪でお悩みの方なら知っているかと思いますが、自宅で簡単に白髪染めができると言われている白髪染めトリートメントです。
これも、仕組み的にはヘアマニキュアと同じと考えてもらっていいです。詳しい仕組みが知りたい方は、こちらを参考にしてください。
→「白髪染めトリートメントとは?」オススメの方や色の選び方、含まれる染料を詳しく解説
ただ、ヘアマニキュアみたいに地肌に着けれないわけでもなく、ヘアマニキュアより色落ちが早いと思っていてください。
なぜ白髪染めトリートメントで暗く染めていると明るくできないのか?
ヘアマニキュアと同じで、髪をコーティングするように白髪染めをします。
また、使えば使うほど染まりが濃くなるのと同時に、明るくもしづらくなります。
また、染料がヘアマニキュアと少し異なるため、明るく染めようとした時に意図しない色になってしまうこともあります。
明るくすることは可能だが難しい
キレイに明るくするのは正直難しいです。なるかもしれないし、ならない確率の方が高いという状態の方が多いです。
そもそも、白髪染めトリートメントとはご自宅で一般の方が手軽に白髪を染めることができるトリートメントであり、ヘアカラー剤ではありません。
あくまでもトリートメントなのです。
トリートメントをヘアカラー剤で明るくする。これは目的が違います。
ご自宅で手軽に染めているということは、
- 白髪が染まっているとこと染まっていないとこがある
- カラートリートメントが何度も着いているとこ着いていないとこがある
- 色落ちしているとことそうでないとこがある
このように、同じ髪でも場所によって染料の定着具合や重なった回数が違います。
その差は、明るくしていった時にそのまま色ムラとなって出てきます。
目で見てわかることが全てではないので、明るく染めてみないとわからないことが多いのです。
それなりに明るく均一に仕上がる方もいますが、複数回施術して明るくはなったけど完全に均一にはならないという方もいます。
白髪カラートリートメントを使う際は、こういったことも知った上で使うのがオススメです。
美容室で明るくしたいとお願いするときは、白髪カラートリートメントを
- いつから使用しているのか?
- 使っている明るさは?
- どの程度の頻度で使用しているか?
- どの部分に塗っているのか?
- 最後に使用したのはいつか?
を伝えれるようにしておいてください。
植物性染料ヘナで白髪染めしているパターン
髪とお肌に優しいと考えて植物性染料のヘナで白髪染めをしている方もいます。
髪とお肌をいたわるのは、すごく良いことです。白髪は無くなることがないといえますので、白髪染めとは長いお付き合いとなる場合がほとんどなので。
ただ、明るくしたいと考えたときは、結論から言って(ほぼ)無理です。
すぐに明るくすることもできなくはないですが、キレイな仕上がりには絶対になりません。かなりダメージも出ます。
なぜ植物性染料ヘナで白髪染めしていると明るくできないのか?
ヘナは植物性染料なので、他の化学染料とは違うのです。
植物性染料に脱色作用やキューティクルを開く作用はありません。したがって、髪へのダメージもありません。
(詳しくは『ヘナで白髪が染まる仕組み』をご覧ください)
ヘナは髪のケラチンという成分と結びつきやすく、髪の少し内部で染着します。
カラーやパーマでかなりのダメージがある髪は、ケラチンタンパクの流出が激しく、ヘナの染料が定着しづらいこともあります。
化学染料とは染色の仕組みが大きく違います。
髪を明るくしていくには、化学染毛剤(アルカリ性酸化染毛剤)が必要ですが、化学染毛剤では植物性染料を分解、脱色することができません。
ヘナで染まっている部分には作用しないのです。
明るくはなるが赤くもなる
化学染毛剤で明るくしようとすると、髪本来が持つメラニン色素には作用して髪は明るくなりますが、ヘナの染料だけが残ります。
残ったヘナの染料は赤く、髪のメラニンだけが分解され明るくなった髪は、その赤い染料によりかなり赤味を帯びた仕上がりとなります。
正直なところ、今までこの仕上がりで均一にキレイに仕上がったということはありません。
そもそも、明るくしたいというご希望の場合、上記のような施術はオススメしていませんし、やることもありません。
キレイにならないのがわかっていますので。
それなので、明るくしたいときは、
- ヘナで染まっている毛先は少しづつでもカットしていく
- カットしていきながら根元のリタッチを化学染毛剤で徐々に明るくしていく
という方法で時間を掛けていくのがベストです。このように提案しています。
ブリーチを用いてハイライトやフルカラーして明るくなっても、想像以上に赤くなるだけで、その赤味をごまかすためにさらに上から重ねて染めて…
結果、仕上がりは赤味は少し抑えられたけど、また暗くなってしまうという状態も多いです。また、ダメージも大きいです。
植物性染料ヘナで白髪染めしていて、明るくしたいと考えたときは、必ず美容室で相談しましょう。
そして、焦らず時間をかけてキレイに仕上げていきましょう。それが1番です。
白髪染めで暗くしている髪を明るくするのは大変
- アルカリ性酸化染毛剤での暗い白髪染め
- ヘアマニキュアでの暗い白髪染め
- 白髪カラートリートメントでの白髪染め
- 植物性染料ヘナでの白髪染め
白髪染めで暗く染めている場合は、ほとんどがこの4パターンです。
そして、1番多いのが1,のアルカリ性酸化染毛剤での白髪染めです。
この中で、まだ暗くなっている状態から明るくしやすい状態なのもアルカリ性酸化染毛剤です。
ということは、白髪を暗く染めるのも明るく染めるのも、このアルカリ性酸化染毛剤を使用するのが対応しやすいといえます。
ただ、髪と頭皮の負担はゼロではありません。
そもそも、他の3つは髪を明るくすることができません。明るくするのが目的(得意)の白髪染めではありません。
だからこそ、明るくしようとすると明るくしづらいという仕組みでもあるわけです。
「白髪染めで暗くしてきたけど明るくしたい」を実現するには、どの方法も時間(施術回数や年月)が必要だったり、ダメージがそれなりにあるということは知っておいてください。
どんなヘアカラー剤で白髪を染めていくのかは、必ず美容室で相談するべきです。どのヘアカラー剤にもメリットデメリットが必ずありますから、年間通して髪のことをお任せできる美容師と相談するのが大切となります。
白髪染めをするときのヘアカラー剤選びで迷ったら、これをご覧になれば解決するはずです。
→『白髪染めヘアカラーの種類を全部紹介!出来ること出来ないことが必ずある』