美容室での白髪染めと自宅での白髪染めトリートメントを併用するときに知っておいてほしい事

いつも美容室で白髪染めをしているけど、根元の白髪が伸びてきて気になるから「自宅でも白髪染めする」という方も多いです。

「1度染めれば白髪は伸びてこない」なんてことはないので、白髪染め後2〜3週間すると、白いのが気になり始める方が多いのです。

ここでは、美容室での白髪染めもするけど自宅で白髪染めトリートメントを使いたい、使っているという方に注意してほしいことをお伝えします。

また、実際に使っているけど白髪染めトリートメントのことをよくわからずに使っているという方は、1度こちらをご覧ください。
『白髪染めトリートメントとは?オススメの方や色の選び方、含まれる染料を詳しく解説』

美容室で白髪染めした後に自宅で白髪染めトリートメントを使って染める方へ

美容室と自宅での白髪染めトリートメントを併用することは、美容師としては基本的にオススメできません。

とはいえ「ご自宅で白髪染めトリートメントは使わないでください」とは言いません。皆さん、伸びてきた白髪に悩まされるので、いくつかのポイントを守っていただければ使っても構いません。
(オススメはしませんが)

白髪染めでキレイな状態をキープするためには、ご自宅での白髪染めの時に気をつけてほしいことがあるのです。

美容師からの大切なアドバイスです。

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美容室の白髪染めと自宅での白髪染めトリートメントを併用する目的

あくまで、美容室でキレイに仕上げてもらうことがメイン。そして、次の美容室での白髪染めまでの繋ぎとして考えてほしいのが白髪染めトリーメントでの白髪染めです。

これが重要です。

自宅でも白髪をキレイにしっかり染めようと考えてしまうのも当然ですが、白髪染めトリートメントでできることには限界があり、使い方によっては美容室での白髪染めに影響を及ぼしてしまうのです。

美容室で次の白髪染めをするまでの間に白髪染めトリートメントを使うときに注意してほしいこと

白髪染めトリートメントは、特徴として

  • 髪へのダメージがゼロ
  • 地肌についてもマニキュアよりも落としやすい
  • テクニックは不必要なので自宅で使える
  • 黒髪を明るくすることはできない
  • 1回でしっかりと白髪を染めることは難しい
  • 色が落ちやすい
  • 色数が少ない
  • 使い続けると美容室で白髪染めするときに希望通りになりづらくなる

などが挙げられます。

白髪を染める時に難しいテクニックはいらないので、一般の方でもご自宅で使いやすいのですが、使い続けると明るく染めなおすのが困難となる場合もあるのです。

なぜなら「黒髪を明るくすることはできない」という特徴の1つは、脱色作用(髪色を明るくする)がないということなんです。白髪染めトリートメントは髪をコーティングするように染着するため、他ヘアカラー剤が浸透しづらくなります。

白髪染めトリートメントの染料は定着すると抜けづらい

白髪染めトリートメントで1回白髪を染めても色落ちは早いのですが、使い続けて重なっていくと染料が定着しやすくなります。

定着した染料は、美容室で白髪染めをする時にかなり影響が出ます。この染料は落とそうと思っても簡単ではありません。

下の画像は、白髪と黒髪が半々の毛束を白髪染めトリートメントで4回重ねて、しっかりと染料を定着させた毛束です。その染料を髪に負担をかけずに落としていった過程です。

3回脱染作業をして、やっとある程度白髪染めトリートメントの染料を抜くことができた状態です。まだ、染料は残っています。

美容室での白髪染めに影響します。

美容室の白髪染めと併用する方は、ここまでしっかりと白髪染めトリートメントで染めることはないと思いますが、絶対に注意して使って欲しいです。

もし、このように染料が定着してしまっていると、白髪染めをする前にこの脱染作業が必要となることもあるので、時間も費用もその分掛かることになります。

それなので、美容室でも定期的に白髪染めをする方は、特に注意して欲しいと思います。

黒髪を明るくすることができない白髪染めトリートメントを使うのがオススメな方は(オススメしているわけではありませんが)、

  • 黒髪より白髪の量が多い方
  • 明るめの白髪染めをしている方
  • 美容室でヘアマニキュアで染めている方

です。まだ黒髪の方が多いという方は、白髪を染めるだけでなく、黒髪も明るくする必要があるため、アルカリ性酸化染毛剤を使う方がオススメです。

また、美容室での白髪染めをヘアマニキュアでしている方は、この白髪染めトリートメントを使っても大丈夫です。ヘアマニキュアのことを詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
『白髪染めで使われるヘアマニキュアとはどんなヘアカラー剤なのか?すべてを解説』

黒髪より白髪の量が多い方というのは、

黒髪を明るくできないため、白髪の量が多い方でないと仕上がりがキレイになりづらいのです。

白髪染めトリートメントでは、この伸びてる根元の白髪が毛先の染まっている明るい色に、馴染む(ボカせる)程度に染まればそれでいいのです。

あくまで、次の美容室までのつなぎですから。

白髪染めトリートメントで白髪をしっかり染めようと思わずに、白髪をボカせる程度に考えて使ってほしいのです。

白髪染めトリートメントを着ける部分はお顔周りと分け目だけ

これは必ず守ってほしいです。(出来ましたら…)

後頭部や内側の髪の狙った部分だけをご自身で染めるというのは難しいし、無理して付けて色ムラになる方が後々大変です。

  • 白髪染めトリートメントが付いている部分と付いていない部分
  • たっぷりと付いている部分と薄くしか付いていない部分

こういう状態は、色ムラとなって仕上がりに出てきます。

少しの色ムラは美容室での白髪染めの時にカバーできますが、あまりに目立つ色ムラができてしまうと1度の施術で直せないことになります。

ご自宅で白髪染めするときは、ご自身で見える場所(=1番気になる場所)だけピンポイントで染めることが大切です。

ご自身で見える場所なら、染めムラが起きづらいので

  • お顔周りの生え際
  • いつも分けている分け目や前髪

この2つだけ意識して白髪染めトリートメントを着けてください。他部分はご自宅では染めないでください。

そして、そこに付ける時に注意してほしいことがあります。

新しく伸びてきた根元の白髪だけに付けることがポイント

なるべく、新しく伸びてきた白髪部分だけに塗るよう頑張ってほしいのです。下の画像のように塗ってください。

根元付近だけ

前回(美容室で)染めた部分まで白髪染めトリートメントを延ばしすぎないように注意してください。

白髪染めトリートメントは、染まっている部分まで重ねて染めれば染めるほど、美容室で染めづらくなります。

そして、放置時間は10分以内を目安にしてください。
(できれば5分程度で流してほしいです)

仕上がりは「薄っらと染まっている」くらいでいいです。次に美容室に行くまでのつなぎです。(それじゃ嫌だと思われるでしょうが…我慢して欲しいと思います)

白髪染めトリートメントの使い方を詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。ただ、しっかりと染めすぎないように意識してください。
『【白髪染めトリートメントの使い方】キレイに染めるコツや流れを解説』

白髪染めトリートメントを使う頻度は週1回にする

染まりも薄っすらで、染める頻度も週1回じゃやる意味ないのでは⁈と思われるかもしれませんが、真っ白より少し色が付くだけでも違います。

また、白髪の量が黒髪より多く、明るめで白髪染めしている方であれば、白髪が薄っすらボケるだけでもだいぶ目立たなくなります。

気持ち的な部分が大きいかもしれませんが、白髪染めトリートメントでつなぐ場合は、

  • しっかり染めすぎない
  • 頻繁に使わない

ようにして使わないと、美容室での白髪染めに影響が強く出てしまいます。

美容室では白髪染めをせずに自宅でしか染めないという方は、週に2〜3回使う方がキレイな状態をキープしやすいです。

※美容室での白髪染めがヘアマニキュアの方は週2〜3回でも大丈夫です。

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美容室で白髪染めする1週間前以上からは使わないようにする

使わないでください…お願いします。

本当は2週間と言いたいところですが、白髪染めを定期的にするお客様にとって、伸びてくる根元の白髪というのはすごく気になるものなので言えません。

白髪染めトリートメントは、髪をコーティングするように染まるため、色持ちが悪いのです。

髪の内部で発色し定着する白髪染めとは違うので、毎日のシャンプーで徐々に薄くなり色落ちしていきます。

逆に、頻繁に使いしっかりと染めていると、その部分の色持ちはどんどん良くなります。しかし、色持ちが良くなりすぎては美容室で染める時に困るのです。

美容室で白髪染めするまでの間に、ある程度色落ちしていてくれないと影響が出てしまうのです。キレイに染まりづらくなるのです。

だから、1週間は間を空けて使い、美容室に行く1週間前からは絶対に使わないようにしてください。

【まとめ】白髪染めトリートメントを美容室とのつなぎで使うときの注意点

  • お顔周りの生え際と分け目だけ(見える部分)付ける
  • 新しく伸びてきた根元だけに付ける
  • 使うのは週に1回だけ(しっかり染めすぎない)
  • 美容室に行く1週間前からは使わない

ご自宅でしっかり染める必要はありません。あくまで「つなぎ」と考えてください。次に美容室に行くまでの間、白髪を目立たせなくすることが目的です。

ここまで説明しておいての話となってしまいますが、美容室の白髪染めと併用してご自宅で使うのは「市販の白髪染め(シエロやビゲン)」などの方がオススメです。

この記事の1番最初にも書きましたが、

美容室と自宅での白髪染めトリートメントを併用することは、美容師としては基本的にオススメできません。

ということ。オススメはしていません。

そもそもトリートメントとしての使い方で考えたら間違っていますので…
→ヘアトリートメントの目的は髪のケア。理解せずに使っても効果は薄い…

美容室での白髪染めとご自宅での白髪染めトリートメントを併用する際は、必ず担当美容師に相談してください。

特別なテクニックなどを必要とせず、手軽に自宅で使えるという面では、一般の方には使いやすくオススメできなくもないですし、僕が担当するお客様で使っている方もいるので紹介しました。

美容室の白髪染めで明るくキレイな状態をキープしつつ、ご自宅でも伸びてきた根元の白髪を染めたい方は、こちらも参考にしてみてください。どちらかというと、こっちの方がオススメです。
『美容室とホームカラーでの白髪染めを併用するときの注意点』

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