- 2020.05.20
- 白髪染めのこと
白髪染めで毎回かゆくなる方は注意!原因と対処法を紹介
「白髪染めをすると頭がかゆい、かゆくなる…」
このように感じている方もいます。
- 放っておいても平気?
- もう白髪染めはしないほうがいい?
- なんでかゆくなるの?
- かゆくならずに白髪染めする方法は?
疑問に感じるかと思います。
ここでは、白髪染めでのかゆくなる原因と対処法を紹介していきます。
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白髪染めでかゆくなる原因とパターン
まず、白髪染めで「かゆみ」が起きやすい白髪染めヘアカラー剤があります。
そして、かゆみの出方にも
- 白髪を染めてる最中からかゆみを感じる
- 白髪染めの翌日からかゆみを感じる
と2パターンあります。
白髪染めでかゆみが起きやすいのはヘアカラー剤が原因
白髪を染めることができるヘアカラー剤にもいくつかタイプがありますが、その中でも頭皮に刺激やかゆみを感じやすいものがあります。
それが【アルカリ性酸化染毛剤】というタイプの白髪染めヘアカラー剤です。
「じゃあ、アルカリ性酸化染毛剤で白髪染めしなければいい!」
という単純な解決法もありますが、そうもいかないという場合もあるんです。
(この話は後述します)
とにかく、白髪染めで感じる刺激やかゆみを引き起こす可能性があるヘアカラー剤なんです。
- ヒリヒリと刺激を感じる
- 頭皮が熱くなってるような感覚になる
- 頭皮や首筋、顔周りにかゆみがでる
というような症状が出る場合は、ほぼこのアルカリ性酸化染毛剤に含まれる成分に頭皮が反応しているのが原因です。
白髪染めで頭皮がヒリヒリしたり、熱くなるような感覚になる原因の多くは「アルカリ」にある
ヘアカラー剤の名前にもあるようにアルカリ剤が含まれています。
このアルカリ成分に頭皮が反応して起こるのが刺激です。
なぜ、アルカリで刺激を感じてしまうのかというと、正常な頭皮というのは弱酸性に保たれています。
その弱酸性である頭皮にヘアカラー剤が付着することで、弱酸性からアルカリ性に傾くことで起こる反応なんです。
このアルカリ性に傾いている状態というのは、髪と頭皮にとっては良くない状態といえます。
ヒリヒリと感じたり、熱くなるような感覚になるのは、極端にわかりやすく説明すると「頭皮が火傷を起こしている」という状態なんです。
(※実際は火傷しているわけではないので、そこまで心配する必要はありません。あくまでわかりやすい例えです)
もともと、お肌が弱い方などはこのアルカリの刺激を感じやすかったりします。ただ、お肌は弱いけどヘアカラー剤は特に刺激を感じないという方もいます。
(この場合は他の原因が考えられます)
逆に「全く刺激を感じない。全然平気」という方も多くいます。
お肌の強い弱いは個人差ありますので、アルカリに対しての刺激の感じ方も人それぞれです。
ここまでで感じるのは「アルカリって悪いもの?」となるかと思いますが、決して悪いだけの働きしかしていないわけではないのです。
アルカリ剤が含まれているから、白髪染めで幅広いご希望に対応できるという大事な役割もあるんです。
だから、このアルカリ性酸化染毛剤というのは美容室の白髪染めでも1番使われるし、市販でも1番種類が多い白髪染めなんです。
【酸化染毛剤とは?】
アルカリ性、弱アルカリ性、弱酸性と3つのタイプがあり、アルカリ性タイプが主流で1番多く使われます。
酸化染毛剤はアルカリ性だからこそ最大の効果が発揮できるといえます。
白髪染めでかゆみを感じるのはアレルギー反応かもしれません
アルカリ性酸化染毛剤には、アルカリの他にもジアミンという染料が含まれています。
白髪染めで感じるかゆみの原因はアルカリ剤による可能性もありますが、この染料であるジアミンという成分に対してのアレルギー反応の可能性も考えられます。
ジアミンによるアレルギー反応は、かゆみやかぶれ、湿疹などの症状が現れることがあり、ひどくなる前に皮膚科医に診てもらう必要があるほどの反応です。
これをジアミンアレルギーといいます。
ジアミンアレルギーが出た場合は、ジアミンを含む酸化染毛剤などでの白髪染めは2度とできないと知っておいてください。
絶対にやってはなりません。
「ジアミンて何?悪者??」と思われるでしょうが、ジアミンには染料としての重要な役割があり、悪いことばかりではないのです。
ジアミンが含まれているから、
- 幅広い色味を表現できる
- 白髪染めの色持ちを良くできる
というメリットも存在しています。
白髪でお悩みの方には、アルカリもジアミンも白髪染めでご希望の仕上がりにするためには必要な成分となるのです。
デメリットもあるけど、白髪染めの仕上がりに関してはメリットが大きいこともあり、1番使われるのがアルカリ性酸化染毛剤なのです。
【ジアミンアレルギーとは?】
白髪でも幅広い色味を表現して、色持ち良く染めるために必要なのがジアミンです。
しかし、アレルギーが出る可能性もあるというのがジアミンなんです。
白髪染めでかゆみが起きるパターン
この「かゆみ」の出方には個人差やその時々で違ってくるのですが、多くの場合が
- 白髪染めの施術中に感じ始める
- 白髪染めの後(翌日など)に感じ始める
という2パターンが多いです。
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白髪染めを塗ってすぐに感じ始める「かゆみ」とは?
アルカリ性酸化染毛剤というタイプの白髪染めを塗ってすぐにかゆいと感じる場合で、頭や首筋、顔まわりなどがかゆくなるのはジアミンアレルギーかもしれません。
塗り始めてからしばらくして(5分ほど)感じる刺激は、ヘアカラー剤に含まれるアルカリに反応している場合が多いですが、かゆみというのはジアミンに反応している可能性の方が高いと考えられます。
このかゆみが白髪染めをシャンプーして流したら、しばらくして治るのか?その後もしばらく続くのか?よく様子を見て欲しい症状です。
白髪染めをした翌日から感じ始める「かゆみ」とは?
これも塗ってすぐに感じ始めるかゆみと同じとはいえますが、白髪染めをしている最中はなんともなく、その当日も特にかゆみは感じないという方もいます。
かゆみを感じ始めるのがいつも「翌日だけ」とか「翌日から2〜3日」という場合もあるんです。
実際にお客様でも「当日は全然平気だけど、いつも翌日だけ少しかゆくなる」という方がいます。
これがアルカリによる反応なのか、ジアミンによる反応なのかは難しいところですが注意は必要です。
どちらにせよ、すぐに出るかゆみも後から出るかゆみにも注意して様子を見てみる必要があります。
定期的な白髪染めを続けていて、
- 染めるたびにかゆみがひどくなっている
- 染めるたびにかゆみが治るのが遅くなっている
というようなことを感じてきたら、無理せずに担当美容師に必ず相談してください。
ジアミンアレルギーを引き起こしている可能性が高いです。
ヘアカラー剤が原因でかゆくなる場合の対処法
1番の解決方法は、白髪染めで使用するヘアカラー剤を変えることです。
- ノンアルカリ
- ノンジアミン
といったアルカリもジアミンも含まないヘアカラー剤で白髪染めすることです。
(アルカリ性酸化染毛剤以外のヘアカラー剤)
ジアミンアレルギーが出た方は、もうこの解決方法しか選択肢はありませんが、アルカリに対しての刺激やかゆみの場合は、他対処法でも白髪染めは可能です。
ただ、アルカリ性酸化染毛剤以外での白髪染めは、髪と頭皮の負担は少ないですができないことも多くなります。
アルカリとジアミンを含まないタイプで白髪を染めることができるものを紹介します。アルカリ性酸化染毛剤以外での白髪染めです。
ノンジアミンタイプの酸化染毛剤で白髪染め
このタイプはジアミンは含まれていないけど、アルカリは含まれていたりします。
アルカリの有無は、白髪染めで使ったときの仕上がりにも差が出ます。
どちらにせよ、ジアミンを含まないのでアレルギー反応のかゆみが起きる心配がありません。
(100%というわけではありません)
ただ、白髪の染まり具合や色持ちは良いとはいえません。
ヘアマニキュアで白髪染め
頭皮や手などの皮膚に着くと落とすのが困難なため、根元からしっかりと染めることはできません。
ただ、頭皮につけないので刺激もかゆみも起きることはありませんし、ジアミンもアルカリも含まれていないのでアレルギーの心配もありません。
また、髪のダメージも一切ありません。
しかし、黒髪を明るくすることができないため、黒髪の色はほとんど変わることなく仕上がります。色持ちもあまり良くないです。
白髪染めトリートメントや白髪染めシャンプーで白髪を染める
このタイプは、ドラッグストアやネットで手に入る物が多く、ご自宅での白髪染めには便利です。
ただ、ハッキリ言って「白髪染め」と思って使うとガッカリします。
「白髪ぼかし」くらいに考えて使うものです。
けれども、アルカリもジアミンも含んでいないし、あくまでシャンプーとトリートメントとなので髪と頭皮には優しいのは確かではあります。
染まりも色持ちも期待せずに、毎日もしくは2〜3日に1回は使って白髪を目立たせなくできます。
ヘナなどの植物性染料で白髪染め
必ず100%植物性である必要があります。
ヘアカラー用ヘナには、ジアミンも配合されている混合ヘナといったものもあるので注意は必要です。
100%植物性ヘナやインディゴなどは、髪と頭皮に優しく白髪も比較的しっかりと染めることができます。
色持ちも悪くはありません。
植物性なので、アルカリ剤などの化学成分も含まれないため比較的安心して使えます。
(植物に対するアレルギー反応が起きないとは限りません)
どのタイプも白髪を染めることができますが、必ずしもかゆみなどの症状が出ないとは言い切れません。
アレルギー反応やお肌の特性などは個人差が大きいので、100%安心と確実なものは使ってみないとわかりません。
ただ、アルカリ性酸化染毛剤での白髪染めと比べると、安心して使えるタイプであることは間違いありません。
白髪染めで感じる刺激やかゆみは頭皮の状態が原因となることも
これはアルカリ性酸化染毛剤で白髪染めをするときの頭皮の状態が関係している場合です。
- 頭皮が乾燥している
- 頭皮に傷がある
- 体調がすぐれない
このような状態での白髪染めはオススメできません。
白髪染めに含まれるアルカリが頭皮のバリア機能が低下している時などに付着すると、強い刺激を感じやすい原因となります。
このような状態での白髪染めには注意が必要となります。
対処法としてはいくつかあります。
頭皮保護オイルを塗ってから白髪染めをする
いろいろなタイプの頭皮保護オイルがありますが、基本的には頭皮に被膜を作りヘアカラー剤による刺激を緩和してくれるものです。
完全に刺激がなくなるかは頭皮の状態やお肌の強い弱いなどで個人差があります。
ただ、比較的白髪染めでいつも少し刺激を感じていたというお客様は、保護オイルをつけて染めると刺激を感じなくなる方が多いです。
また、白髪染めの染まり具合には影響しないので、刺激を感じやすい方は毎回使っても問題ありません。
白髪染めの前日はシャンプーを控える
頭皮の乾燥は、頭皮から分泌される皮脂が影響しています。
もともと乾燥肌の方は、白髪染め前日のシャンプーを控えることで頭皮を皮脂で守りやすい状態にしておくことも大切です。
頭皮の状態というのは個人差もありますし、白髪染め当日の体調によっても変わってきます。毎回、頭皮の状態が同じとは限らないのです。
だからこそ、頭皮状態を確認して白髪染めしてもらうためにも、セルフカラーではなく美容室でやるべきなのです。
アレルギーではないけど刺激はある。だけどアルカリ性酸化染毛剤で白髪染めしたい場合
ジアミンアレルギーではないけど、
- 白髪染め翌日だけかゆくなる
- 白髪染め後に特定の場所だけかゆくなる
このような場合で、どうしても白髪染めでも明るくオシャレに染めたいというご希望の方もいます。
毎回かゆみを感じるというのは、アレルギーが出る可能性が高くなっているとも考えられるので注意が必要ですが、どうしても明るく染めていたいという場合もあります。
僕のお客様でも数名の方がいます。
- 白髪染めの翌日だけ同じ箇所がいつもかゆくなる
- 白髪染めの最中は特に何も感じない
出来るだけ明るく白髪染めしていたいけど、毎回かゆくなるのも気になる…という方です。
そんな時は、いくつかの対処法を組み合わせて白髪染めをするときもあります。
頭皮保護オイルと塗布の仕方を変える
まずは、頭皮保護オイルでかゆくなる箇所だけでなく、頭部全体にしっかりと保護オイルをつけます。
そして、いつもかゆくなる箇所は地肌につかないよう根元ギリギリで塗布します。
- 保護オイルで頭部全体の保護
- かゆみが起きる箇所だけ地肌につけない
この2つを組み合わせて白髪染めをするようになってからは、白髪染めの翌日もかゆみを感じなくなったそうです。
幸いなことに、かゆみを感じる場所が生え際や分け目付近ではなかったので、根元ギリギリでの白髪染めでも、白髪は一切目立つことなく仕上がります。
とはいえ、お客様には伝えていることがあります。
今後、このような染め方でかゆみは出ていなくても、アレルギーが起きない保障はありません。
いつ起きるかもわからないですし、起きないかもしれないです。
これは、アルカリ性酸化染毛剤で白髪染めをしている全てのお客様にいえることではありますが。
それなので、白髪染め施術中に強いかゆみを感じたり、翌日以降にかゆみやかぶれなどが見られたら、次からはいつもとは違うタイプの白髪染めで染めていくようにしましょう。
ということを伝えて、なるべくご希望の仕上がりにできるような施術をいくつか提案しています。
白髪染めでも明るくキレイに染めていたいというご希望は、大人女性にとって特に強いご希望であったりします。
ジアミンを含まないヘアカラー剤でも、施術工程を変えることで明るく染める方法はありますが、明るくするということにおいてはダメージをゼロにすることは絶対にできません。
髪を明るくするには脱色作用が必要不可欠であり、脱色作用には必ず髪への負担が生じるものです。
だからこそ『ヘアケア』が定期的な白髪染めをする方には大切となります。
美容室でのケアも大切ですが、自宅でのケアはもっと大切なんです。
白髪染めでかゆみを感じたら美容師に相談することが大切
白髪染めにおいて最も多く使われるアルカリ性酸化染毛剤には、
- 刺激を感じる場合もある
- アレルギー反応が出る可能性がある
というデメリットがあるのですが、白髪染めにおいて色も明るさも変えることができて、色持ちも良いというメリットがあります。
とはいえ、白髪染めするたびに
- 毎回かゆい
- かゆくはないけどヒリヒリする
- 翌日以降にかゆくなる
という場合は、我慢せずに美容師に相談してください。
「少しだけかゆい」「かゆいのも翌日だけ」という方でも同じです。症状的にはまだアレルギーというほどではないかもしれませんが、対策をとって白髪染めしていく必要はあります。
ただ、白髪でお悩みで、白髪染めをする方にとっての
- 白髪染めの仕上がり(色や明るさ)
- 白髪染めの色持ち
という部分は、非常に気になるところです。
しかし、刺激もないアレルギーのリスクも低い。
髪と頭皮に優しい白髪染めというのは、どうしても仕上がりに制限が出てきますし、色持ちも悪くなります。
こういったデメリットも理解した上で、今後どのようにして白髪染めをしていくのかを美容室で相談しましょう。
どんなタイプのヘアカラー剤で白髪染まるのか知りたい方は、こちらをご覧ください。
→白髪染めヘアカラーの種類を全部紹介!出来ること出来ないことが必ずある。