- 2020.04.23
- 美容室での白髪染めについて
白髪染め専門店は「白髪染めが得意」というのとはちょっと違う
「〜〜専門店」と聞くと、〜〜に特化したお店、〜〜が得意なお店というイメージを持つでしょう。
施術料金のリーズナブルな白髪染め専門店の「専門」は、ちょっと違う意味での専門のような気がします。
「白髪染めしかやらないお店」という専門であり、白髪染めの知識や技術に特化しているわけではないというのが、僕の考えです。
「白髪染め専門店てどうなの?」、「カラーだけならアリ?」などたまにお客様に聞かれます。
僕はこう答えます「10分1000円のカットしかしないお店の白髪染め版と考えるとわかりやすいかもしれません」と。
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白髪染め専門店とは?
- 白髪染めのみ提供(それ以外のカットやパーマはしない)
- 美容師免許所得者による施術
- オートシャンプー(+仕上げに手洗い)
- セルフブロー
- 早い安い
- 予約不要
白髪染めだけを早く安く提供することに特化したお店を白髪染め専門店と考えています。
白髪染め専門店の料金
すごいです。本当にリーズナブルなので月に2回利用しても、お財布に優しいイメージがします。
【根元染め(リタッチ)】
2,000〜2,500円前後
【全体染(フルカラー)】
2,500〜3,000円前後
東京都心の美容室だと【根元染め】8,000〜10,000円と考えると、かなり低い料金設定となります。
白髪はすぐに伸びてきて気になるものなので、低価格で白髪染めをしてくれるのは、頻繁に白髪を染める方にはありがたいです。
(頻繁にしていいかは別として考えてください)
白髪染め専門店での白髪染めの流れ
僕は実際に利用したことはありません。利用した経験のあるお客様から聞いた話と、ホームページで確認した内容です。
- 券売機で希望メニューのチケットを購入
- お荷物を預ける
- 色見本を見ながら担当美容師と色を選ぶ
- 白髪染めヘアカラー剤の塗布
- 放置タイム
- オートシャンプーにて洗髪し、仕上げで最後に手洗い
- 自分で髪を乾かして終了
根元染めで利用したお客様の話では、所要時間60分掛からないくらいだったそうです。
すごい早さです。
たぶん、一般的な美容室で根元染めすると、最低でも70〜90分くらいは掛かります。
白髪染め専門店のコンセプト
- プロが染めるから安心・安全
- 高級・高品質なカラー剤で仕上がりも良い
- カラー専門の美容師が施術するので早い
- 予約なしでOK
美容師免許を持ったカラーの得意な美容師が、良いヘアカラー剤を使用して、素早く作業してくれてリーズナブル。
染めたいときにいつでも安く早く仕上げてくれるのは、忙しいお客様にとっては最適かもしれませんね。
白髪染め専門店を利用したお客様から聞いたこと
「早くて安かった」というイメージが強いみたいです。
カウンセリングで白髪の悩みを聞いてくれるというよりかは、今染まっている髪色に合う色を色見本で紹介してくれ、使う色を決めて塗っていくとのこと。
仕上がりは「まぁまぁ。普通に染まりました」と。確かに3週間後に僕が見ても普通に染まってはいました。
ちょっと赤味は気になりましたが、自然に馴染むくらいでお客様自身はそこまで気にならなかったみたいです。
1番気になったことはシャンプーと塗り方と言っていました。
「自宅に帰って気づいたけど、白髪染めヘアカラー剤が頭皮に残っていたから、もう1回家でシャンプーしました」
「(うちと比べて)こんなに丁寧には塗ってくれない」と聞きました。
オートシャンプーでは限界があります…
ヘアカラー剤を頭皮に残したままというのは、大変良くないことです。
白髪染め専門店はコンセプトを明確にしている
ここでいう白髪染め専門店と一般的な美容室のどちらで白髪染めするか?
選択はお客様の自由です。
最初に「10分カット専門店と同じように考えてほしい」と言ったのは、白髪染め専門店もコンセプトを明確にしているところが似ているからです。
- 予約なしで好きなときに
- リーズナブルな価格で
- 身だしなみを整えられる
ということです。
白髪染めというヘアカラー技術でいうなら、大幅なカラーチェンジは出来ないけど、伸びてきた根元を染めたり、明るく色落ちしてきたら全体を染めたりすることはできます。
仕上がりのクオリティー、デザイン性、ケア目線での施術を期待して利用するお店ではないと考えます。
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白髪染め専門店での白髪染めが向いている方
- とにかく伸びてくる根元の白髪が我慢できない
- 安く早くやってほしい
お客様のニーズは人それぞれなので、ご自身が白髪染めに求めるものが合致していれば、白髪染め専門店の利用はアリだと思います。
白髪染め専門店に求めるべきは「早く安く」であり、髪と頭皮のケアのこと、知識や技術力、サービスや丁寧さではありません。
(と僕は考えています)
白髪染めして2週間後、伸びてきた部分の白髪を毛先に合わせて根元染する。
というもので、身だしなみを整えるという目的のみで考えるのが良いと思います。
白髪染めをしている髪のカラーチェンジは、髪の状態にもよりますが簡単なことではありません。
「高級で高品質なヘアカラー剤を使えばデキる」という技術ではありません。
白髪染め専門店のカラーリストさんでも、確かな知識や技術を持ったスタッフさんもいるかもしれません。
ただ、カラーチェンジには施術に時間も掛かるので、白髪染め専門店の料金設定で施術するには難しいかもしれません。
例えば、10分カット専門店に行って「ロングからデザイン性の高いショートにしたい」とスタイルチェンジをお願いしても、断られるのと同じことです。
「白髪染めのみ」を提供するから白髪染め専門店ということ
カットやパーマ、カラーといったヘアメニュー全般を提供する美容室とは違います。
白髪染めに限らず、美容師の仕事には技術はもちろんのこと、ちょっと化学的な要素も含め多くの知識が必要となります。
「白髪染めでもキレイに明るく染めたい」というご希望に必要なのは、高級で高品質なヘアカラー剤ではなく、豊富な知識と確かな技術です。
白髪染めは、黒髪と白髪の真逆の髪色を持つ2つの髪を同時に染める、奥が深い施術なんです。
それに、白髪染めヘアカラー剤というものが「どう高級?どう高品質?」かは、それを使う美容師で大きく変わります。
「白髪染めは白髪が染まっていればそれでいい」という退屈な仕上がりでは、雰囲気あるオシャレな仕上がりにはなりません。
「白髪染め!」というイメージが強く出るだけです。
「白髪があってもオシャレに仕上げたい」というご希望を叶えるためには、白髪染めヘアカラー剤を理解した上で、デザインするための経験値が大切となります。
白髪を染めることができるヘアカラー剤には、いくつか種類がありメリットデメリットが存在しています。
メリットで考えると【アルカリ性酸化染毛剤】が白髪染めで1番使われています。
一般的な美容室でも白髪染め専門店でも使われています。
アルカリ性酸化染毛剤のデメリットをよく知っているから、そのデメリットをカバーする知識と技術が必要となります。
ちゃんと理解していれば、ヘアカラー剤の洗い残しなんてありえません…
そして、お家での重要なケアも知っておいてほしいです。
「豊富な知識と確かな技術」を持って、丁寧な施術での白髪染めを『早く安く』提供することは出来ないのです。
白髪染めに何を求めるのか?
白髪染め専門店、たくさん増えてきていますし、とにかく早く安くやってほしいという方には、頻繁に白髪染めできるのでいいかもしれませんね。
ただ、白髪染メディアではきちんとしたケアをせずに、頻繁に白髪染めすることはお勧めしません。
定期的な白髪染めをする方は、知識のある美容師さんにアドバイスしてもらうのがベストです。
→『1番多い白髪染めの周期は4週間。ベストなタイミングは?』